胎児の夢

 私は電車に乗っていました。東京の電車です。東京の電車はヒリヒリした感じがするのです。私は一体どこへ向かうのだろうかと思ったのですが、ふと隣を見るとれいなが涎を垂らして寝込んでいましたから、私はその涎をそっと自分の人差し指で拭うとそれを舐めました。なんとなく私はこれかられいなの家に行くのだなという直観を得ました。その予想通りれいなの家に行きました。れいながなにやら早口に喋りながら私を家まで案内してくれたのですが、どんなことを喋っていたのか全く覚えていません。私も舞い上がっていましたし、れいなも舞い上がっていました。れいなの家に入ると、れいなパパとれいなママが出迎えてくれました。れいなパパはイカツイおじさんでしたが「娘の処女はお前に託した」と言って笑顔で私の肩を叩くと、2階へ上がって行き、二度と下りてきませんでした。それに反してれいなママはやたら邪険に私のことを扱いました。私は怒りをグッと堪えていました。れいなの作ったマズイ中華料理を平らげ、だらだらとテレビを見ているとれいなが「もう布団ひこう」と言いました。博多弁ではない、標準語でした。私はギョッとして時計を見るとまだ20時でした。「ちょっと寝るには早くないか?」と言うと、れいなは「そんなんことないと」と言いました。やっぱりれいなは博多弁が一番です。私達はテレビの電源を切ると、布団を敷きました。4枚敷きました。れいなに「何で4枚もいるの?」と訊いても、笑うばかりで何も応えてくれませんでした。しょうがないので私はラジカセにMDを差し込んで、それを再生しました。あややごっちんのANNが流れました。れいなはあからさまに不機嫌な顔をすると「お風呂に入ってくる」と言いました。「一緒に入っていい?」と訊くと無視されたので、私は大人しくテレビでAVを見ました。葵みのりでした。葵みのりがセーラー服を脱がされそうになっているところで、れいながお風呂から上がってくるような気配がしたので、AVを止めると何故かののたんが「ふうー、いいお湯だった」と言いながら上がってきて、布団に寝転がって「ふわふわー」などと言ってゴロゴロしました。「れいなは?」と尋ねるとののたんは「知らないよ?」と尻上りにそれに応えました。私はまあいっかと思って布団に入りました。ののたんも布団に入りました。ののたんが必要以上に私の方へ寄ってくるので、私はドギマギしました。そのままののたんに添い寝するような形で私はいつのまにか眠ってしまいました。ののたんはとても良い匂いがしました。柑橘系の香りでした。
 いきなり誰かに頬をぶたれて目が覚めました。私をぶったのはれいなでした。れいなは眼を泣き腫らしていました。「なんだよ」と言うと「なんでもないよ!」と言われました。私は不思議に思い、左右を見回しました。ののたんが涎を垂らしながら寝ていました。私はその涎を人差し指で拭うとペロリと舐めました。桃のような爽やかな味わいでした。れいなはまた私の頬を叩きました。さすがに腹が立って、れいなの肩を掴むとその場に座らせました。「なんで叩くんだよ」「理由なんかなかと」「そんなわけないだろ、いってみろよ、分かるぞ、お前はののたんに嫉妬しているのだろう、しかしののたんが私の隣に居て、私がそれに添い寝して、その涎を指ですくっては舐めるということと、俺がれいなのことを愛しているということとは全く矛盾しないんだぞ、分かるかれいな、嫉妬なんかしても無駄だが、どんどん嫉妬するんだ、その分だけ俺はお前の愛を感じることができるんだ」私はそのように熱弁するとれいなの寝巻の胸の部分をはだけさせました。ねまきで変換すると「寝真希」と出ます。れいなは恥ずかしそうに胸を隠しましたが、私はその一瞬の間に見えたれいなのかわいらしい小さな乳首の形状を覚え、脳髄の中でイメージをつくりだし、それを舌で転がしたり、唾液をつけた指でいじくったりしました。れいなは恥ずかしそうに顔を背けます。私は「れいな、おっぱいってのはね、揉むと大きくなるとか言うけどそれは嘘だよ。迷信だ。本当はね、舌先でチロチロ舐められながら甘噛みされると大きくなるんだ。これはね、医学的にも証明されていることでね、かのダーウィンも言っていたことなんだ」そう言って私はれいなの乳首を何度も甘噛みしました。ののたんは相変わらず寝ていました。私はののたんの寝顔を見ながら、れいなの乳首を舐めまわして、その状況を頭の中で思い描いて、第一回目の射精をしました。背後に気配を感じて振り向くと、れいなママが「お前、今逝っただろう」と尋ねてきましたから、私は素直に「はい、今娘さんの乳首を舐めながら、ののたんの寝顔を見て逝きました」と応えました。れいなママは優しい笑顔で頷くと「ありがとう」と言いました。私も何か胸に熱いものが込みあげてきたので「こちらこそありがとう」と言いました。そういうわけで今度はれいなと添い寝をしました。ののたんはどんなことをしても起きなかったので、無理矢理端の方に寄せて、れいなと一緒に布団に入りました。れいなは顔を赤らめて「おっぱいが小さいから恥ずかしいと」と言いました。私は「じゃあれいなが眠るまで、揉んでてあげるよ、知ってる?おっぱいって揉まれると大きくなるんだよ」と言ってれいなのおっぱいを寝巻越しに揉みました。揉んでいると、れいなは次第に息を荒げましたから、私はまたれいなの寝巻の前をはだけて、直におっぱいを揉みました。少しずつおっぱいが大きくなるのが、暗がりの中でも手のひらの感触で生々しく分かりました。「れいな、おっぱい大きくなってるよ」と呟くと、れいなは「あら嬉しい」と言いました。私はなんだか妙だな、と思ってすばやくおっぱいから手を離すと明かりをつけました。明かりをつけるとさっきまでれいなが居たところに小川が居ました。私は愕然として台所に走ると包丁を取り出して、それを小川に向けました。小川は「キャッ」とわざとらしく叫びました。私はニヤリといやらしく笑うと、その包丁を自分の喉に突きたてました。小川の顔が私の血で真っ赤に染まるのが見えました。ゆっくりと暗転する視界の中で、すやすやと眠るののたんとれいなの顔が少しだけ見えました。人生ってすばらしいねと私は思いました。