嫌いじゃないけど好きでもないよ

 圭ちゃんが僕の眼鏡のレンズを素手でやたらベタベタと触るのがすごく嫌で「ちょっと止めてよ」と言うと「私のこと嫌い?」と返すので、あー結構好きかもしれないなあと思った。圭ちゃんが若干の上目遣いでまだこっちを見ているので「嫌いじゃないけど好きでもないよ」と言うと伏せ目がちにふふっと鼻で笑ったのでハッと思い、目を覚ますと火曜日、部屋を見回すと灰皿周辺が灰にまみれて殺風景。