エホバ おばさん

 エホバのおばさんは笑顔を絶やさない。他人のことなんて一つも信用せずに、ただ聖書だけを信じている。いや、もしかしたら聖書すら信じておらず、聖書を信じている自分だけをひたすらに信じている。「今度近くで集会があるので、よろしければお話だけでもお聞きください」「僕は仏教徒なので」「ああだから剃髪していらっしゃるのですね、神はどのような信仰の方も受け入れてくださいます、神の言葉に耳を傾けてください」「僕は髪を信じていないから剃髪しているのです」