坂口安吾 白痴 あらすじ

 戦時中、主人公の男の近所にキチガイの夫婦がおりました。夫の方は頭のぶっとんだ何をしでかすかわからないキチガイで、女の方は白痴でした。ある日の夜、男が家に帰ると白痴が何故か家にいて、この時分にあのキチガイの夫の元へこの白痴を送り届けるとなると「お前!俺の妻に何をした!」となって恐ろしいし、一晩泊めて明朝に送り届けるとなってもやっぱり「お前!俺の妻に何をした!」となるので、男は考えるのを止めてとりあえず寝て起きてから考えようということになって、布団を二組引いて寝ようとしたところ、白痴は何度も押入れに隠れるなどするため、男は手は出さない何もしないから安心して寝ろと言っているにも関わらずこのような根本的にバカにするような白痴の行為に腹を立てて「あなたは何をしたいんだ何もしないって言ってるのにそんな俺を避けるように隠れやがって、どうでもいいからはやく寝ろ」と怒ったところ、白痴は「だって私はあなたに嫌われていますもの」と言うので、男は「あっ、コイツは抱いて欲しいんだな」ということに気がついて萌えた。