現実はつらい

 木曜日未明締め切りのレジュメをやらなきゃいけないんだよやらなけりゃ、と思いながら火曜夜のバイトを23時に終え、早く帰らなくちゃいけないんだよ早く帰らなくちゃと思いながらもなんとなく店長と客が僕を家に帰してくれなさそうな雰囲気を読み取り、ああレジュメ書かなくちゃいけないんだけどな書かなくちゃと思いながら深夜2時にようやく家路につき、ああ帰ったらやらなくちゃいけないんだよやらなくちゃと思いながら家に帰ると安心してしまってテレビで見たこともないようなアニメをぼんやり眺めながら腰が痛いなと思っていると夜が明けてしまい、ああもう寝なくちゃいけないんだよな寝なくちゃと思い、コタツに足を突っ込んだまま仰向けになるとぷつりと記憶が途切れてしまい、眼を覚ますと太陽が傾きかけているので慌てて電話をして「お世話になっておりますー」「こちらこそお世話になっておりますー」という定型句をやり取りし、日程等を決めた後、レジュメを書かなくちゃいけないんだよ書かなくちゃと思いながら、この時間まで何もせずにおにぎりなどを頬張ったりしながら呆然としていて、今ここに女がいたら、例えば、そうだな、誰がいいんだろう、宮崎あおいがいたら、もう俺はいつ死んでもいいよな。