今年もよろしくお願いします

 と、僕は誰もいない空間に向かって頭を下げます。ディスコミニケーション。モーニング娘。は世間的にも私の心情的にももはやひっそりと影を潜めてしまったけれども、ふいに飯田さんがまだかおりんだった頃の真顔で言う「ぶっ殺す」や、圭ちゃんが僕に微笑みかける安心感や、ごっちんが代弁するこの世の正義というものを思い返しては抱きしめたりしています。私はれいなを抱きしめていたいのだけれども、抱きしめようとするといつもホロホロとその形を無くすので、いつまで経っても抱きしめられません。今まで一度だってれいなのことを抱きしめたことがありません。あの浮ついた女の子を抱きしめることなんかできるわけないです。