追記

 マズローの欲求5段階説を調べたらとんでもない勘違いをしていることに気付いた。一人の人間の抱えるその欲求を5つに大別できます、というものだと単純に思っていたが、それならば「段階」でありようはずもなく「区分」であるべきで、よくよく考えれば分かる話だった。マズローによれば人間は欲求の階段を昇っていくらしかった。低次の欲求が満たされないと、高次の欲求は生じない、という話なのだった。だからつまり私はあほであった。承認欲求と自己実現欲求の折り合いなど考える必要がなかったのである。承認欲求の段階を超えたところで初めて自己実現欲求が生じるらしいのである。だからマズローのモデルによれば私が承認欲求の段階に留まっていて、精神的に未熟であるということが分かるのですね。ははは。なるほど、私は未熟でありましたか。ではこの飢えた承認欲求が満たされれば私はようやく自己実現欲求の段階に突入し、それが芽生えるということになるのですね。なるほどなるほど。では承認欲求を満たしましょう、とて承認欲求が満たされれば何の苦労もないわけである。そもそもその欲求と充足を私の道徳が嫌悪しているのです。これをまずは矯正していただきたい。